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二の腕を引き締める筋トレやマッサージの方法を分かりやすく解説

二の腕を引き締める方法

監修者:JATI認定トレーナー 首藤陸

二の腕引き締めのためには、筋力の低下、血行不良によるむくみなどを改善する必要があります。

二の腕の筋力を鍛える定番の筋トレやすき間時間に行うエクササイズ、リンパの流れを良くし血行を改善するマッサージなどによって、引き締まった二の腕を目指しましょう。

二の腕は胸から始まっているという意識を持つことがトレーニングには重要

二の腕の「ぷよぷよ」が気になるけれど、どうやって引き締めたらよいのかわからない、仕方がないとあきらめてしまう前に、どうして「ぷよぷよ」になってしまうのか、その原因を探る前にまずは、そもそも二の腕とはどこを指すのかを確認しておきましょう。一般的には、二の腕は肩からひじまでの部分と言われていますが、解剖学的には「腕」の始まりは、胸元の胸鎖関節(鎖骨と胸骨が接する部分)とされています。つまり、二の腕は胸から始まっているのです。

この意識を持つと、以下で紹介するトレーニングを行う際、腕を肩からではなく、もっと胸元の方から大きく動かすことができるようになったり、マッサージを行うときにもみほぐす範囲が広がったりと、より高い効果が期待できます。

二の腕がぷよぷよしてしまう3つの原因

二の腕がぷよぷよしてしまう原因は、大きく

  1. 筋力の低下
  2. 姿勢の悪さ
  3. 血行不良によるむくみ

という3つが挙げられます。

1. 筋力の低下

二の腕の「ぷよぷよ」の原因として、まず挙げられるのが筋力の低下です。

二の腕には二種類の筋肉があり、普段、重い物を持ち上げたりするときに使う筋肉が「上腕二頭筋」です。腕の内側のいわゆる力こぶの部分で、床においてある物を持ち上げる動作をしてみると、腕の内側を使っていることが実感できると思います。

これに対して、腕の外側にあるのが「上腕三頭筋」です。こちらは、上腕二頭筋と異なり、頭上に物を持ち上げるときや腕を伸ばしたりするときに使う筋肉なので、日常生活においてあまり使われることがありません。

このように、上腕二頭筋は、日常上生活のなかで自然とそれなりの筋肉がつきますが、上腕三頭筋は普段使われない筋肉なので、意識して鍛えようとしない限り筋力が徐々に低下していってしまいます。筋力が低下すると、皮膚を支えることができずにたるんでしまうため、「ぷよぷよ」になってしまうのです。

 

2. 姿勢の悪さ

姿勢の悪さが二の腕の「ぷよぷよ」の原因になると聞くと、意外に思うかもしれません。しかし、肩と腕は筋肉でつながっているので、姿勢が悪い、特に猫背の場合、肩や背中の筋肉が使われないため、二の腕の筋力も衰えてたるんでしまうのです。

長時間のデスクワークで同じ姿勢が続く人や、スマートフォンの使いすぎによる前傾姿勢が習慣になっている人は、そうした姿勢の悪さが二の腕のたるみにつながっている可能性があります。

また、姿勢が悪いと、鎖骨周辺や脇が圧迫されることで、リンパの流れが悪くなり、老廃物がどんどん二の腕に溜まっていき脂肪が付きやすくなってしまうという悪影響につながりかねません。

 

JATI-ATI認定トレーナー 首藤陸 コメント

自分の姿勢が悪いのかどうかを確かめる方法は「壁に真っ直ぐ立つ」事がおすすめです。

やり方

1.踵をつけ、壁に真っ直ぐと立つ
2.頭、背中、お尻これらが壁についているかどうか確認する

姿勢が整っていれば、頭、背中、お尻これらが壁につきます。

一方、どこかの部位が壁から離れていれば、姿勢不良が起こっていると言う事になるのです。

正確に姿勢不良を確認するために、壁に背中をつけた状態で立ち、知人に写真を撮ってもらうと良いでしょう。

みんなのパーソナルトレーニング」では、NSCA認定トレーナー(NESTA-PFT、NSCA-CPT)や管理栄養士の監修の基、情報提供を行っております。

監修者一覧はこちらをご覧ください。

3. 血行不良によるむくみ

運動不足や冷え性、自律神経の乱れなどが引き起こすのが血行不良です。血行不良によって余分な水分や老廃物が排出されずに蓄積されてしまい、二の腕がむくみやすくなってしまいます。

二の腕は比較的冷えやすく、血行不良が起きやすい部位です。むくむと血管が圧迫されてますます老廃物や余分な水分が溜まりやすい状態になる、という悪循環にも陥ります。

さらに放っておくと、二の腕に溜まった脂肪細胞が巨大化し、なかなか落ちないセルライトとなってしまいますので、早めの対処が必要です。

 

JATI-ATI認定トレーナー 首藤陸 コメント

僕の経験上、姿勢が悪いことが原因で二の腕がたるんでいる人に比べて、6〜7割の方が血行不良が原因で二の腕がたるんでいる傾向にあると感じています。

なぜなら、二の腕は、日常生活で使う頻度が少ないからです。

荷物を持つタイミングや料理などでは、基本的に上腕二頭筋の力を使います。

なので、真逆にある上腕三頭筋(二の腕)は、ほとんど使わないと言う事です。

結果、血行が悪くなり、二の腕の太さに繋がっている方が非常に多くいらっしゃいます。

トレーニングや運動を行い、血行を良くした状態で、二の腕を細くすると良いでしょう。

二の腕を引き締める簡単なトレーニング方法

ここまでみてきたように、二の腕の「ぷよぷよ」の原因の1つは筋力の低下なので、二の腕を引き締めるためには筋トレが効果的です。トレーニングにはさまざまな種類がありますが、簡単にできて続けやすいものがおすすめです。ここでは、以下の特別な器具などを使わずに自宅で簡単に始められる4つのトレーニングを紹介します。

  1. ライトプッシュアップ
  2. リバースプッシュアップ
  3. プランク
  4. ダンベルを使った筋トレ

 

1. 腕立て伏せよりも負荷が軽いライトプッシュアップ

ライトプッシュアップは、腕立て伏せのライト版と言えます。腕立て伏せは、正しいフォームで行おうとすると、意外と負荷の高い難しいトレーニングなのに対して、以下のステップで行なうライトプッシュアップであれば負荷が軽いため、継続的なトレーニングが可能です。

  1. 床の上に両手両膝をついて四つんばいになります。
  2. 両手は肩幅よりも大きめに広げ脇を締め、両足は足首で交差させます。
  3. 交差させた足首を床から浮かせます。
  4. ひじを曲げてゆっくりと胸を床に近づけます。
  5. ひじを伸ばして上半身をゆっくりと持ち上げます。
  6. 4~5を10回繰り返します。10回3セット行います。

背中は丸めずに背中にも力を入れ、顔は下を向かず前を向くようにしましょう。

 

2. 上腕三頭筋に刺激を与えるリバースプッシュアップ

これは、リバースという名前の通り、「逆腕立て伏せ」のことです。体の後ろに椅子を置き両手を置いて、体を上下させることで負荷をかけるトレーニングです。ライトプッシュアップよりも、上腕三頭筋に集中して刺激を与えることができます。

  1. 椅子を用意します。
  2. 椅子の前に座り、後ろ手で椅子の座面の角に両手を置きます。
  3. 足をまっすぐ前に伸ばしてかかとをつきます。
  4. 両手とかかとで体を支え、腰から頭までが一直線になるようにします。
  5. ひじをまっすぐにした状態から、ひじを曲げて上体を下ろしていきます。
  6. ひじが90度の角度になるまで体を下ろしたら、ゆっくりと体を上げ元の体勢に戻ります。
  7. 15回を1セットとして、2~3セット行います。

難しくてできないという場合には、慣れるまでは膝を曲げてやってみましょう。

3. 自宅で気軽に行えるプランク

プランクは、自宅で気軽に行える一般的な体幹トレーニングです。全身のインナーマッスルを鍛えることができるほか、二の腕痩せにも効果が期待できます。

  1. うつぶせになり、両ひじをつきます。
  2. つま先を床に立てて、両足をつけたまま30秒~1分キープします。このとき、頭から膝までが、一直線になるようにします。

プランクを行ううえで重要なポイントは、腰やお腹を下げないことです。腰痛を引き起こしやすいトレーニングのため、正しい姿勢を維持するようにしましょう。腰痛持ちの人は、特に注意が必要です。

 

4. ダンベルを使った筋トレはペットボトルで代用可能

次は、ダンベルを頭上に持ち上げる筋トレです。ダンベルがない場合には、水を入れたペットボトルなどでも代用できます。ペットボトルであれば、水の量を調節することによって、自分に合った負荷でトレーニングをすることができます。

  1. 片手にダンベルを持ちます。
  2. ダンベルを素早く頭上に持ち上げます。
  3. 腕が伸びきるところまで持ち上げたら、ゆっくりと下ろしていきます。
  4. 2〜3を繰り返します。10回3セット行います。

ダンベルを持ち上げるとき、二の腕の筋肉に効いているのを意識するように行いましょう。

 

オフィスや移動中にもできる気軽なエクササイズ

もっと手軽なエクササイズとして、オフィスや通勤時間にできるものもあります。なかなか筋トレの時間を作ることができない、筋トレだとどうしても三日坊主になってしまうという人は、こうしたすき間時間を見つけてデスクワークの最中やエレベーター内で手軽にできるエクササイズを日常生活に取り入れてみるのも一つの方法でしょう。

 

1. 座りながら仕事中にできるエクササイズ

まずは、仕事中にデスクで行えるエクササイズです。

  1. 椅子に座り、デスクの上に右の手のひらを上にして置きます。
  2. 肩が動かないように注意しながら、手の甲をデスクに押しつけます。
  3. 5秒キープしたら、手の力をゆるめます。
  4. 2~3を10回繰り返します。
  5. 反対の手も同様に行います。

簡単なエクササイズだけに、意識的に二の腕に力を入れ、刺激を与えるようにすることが大切です。

 

2. エレベーターの中でできるエクササイズ

立ったままで行えるエクササイズです。エレベーターに乗っているときやオフィスでコピーを取っている間などのすき間時間に行うことができます。もちろん自宅でテレビを見ながらでも可能です。

  1. 立ったまま、両手の指を大きく開いたまま体の後ろへ伸ばします。
  2. 脇を締めます。
  3. 背筋をまっすぐにしたまま腕が体から離れないようにし、両手を上下に入れ替えながら交差させます。
  4. 2~3を10回繰り返します。

脇を締めたまま両腕をできるだけ後ろへ伸ばすことがポイントです。

 

二の腕の引き締めにおすすめのマッサージ

ここまでは、二の腕の筋力不足を改善するためのトレーニングやエクササイズを紹介してきましたが、血行不良によるむくみも二の腕のたるみの原因となるので、マッサージも並行して行うとより効果的でしょう。

ここでは、以下の2つを紹介します。

  1. リンパマッサージ
  2. お風呂でのマッサージ

 

1. リンパマッサージ

ひじの周りや脇には、二の腕に溜まった老廃物や水分を流してくれるリンパ節があります。ここが詰まっていると、腕の老廃物が蓄積して流れず、二の腕がたるんでしまいます。ひじや脇を刺激することで、老廃物を流し、二の腕をすっきりさせましょう。

マッサージの方法は以下の通りです。

  1. 手のひら全体で、鎖骨の中心から脇へ向かってリンパを流します。
  2. 脇の下を5秒押します。
  3. グーにした手の第二関節を使って二の腕全体をほぐします。
  4. ひじから肩にかけて二の腕全体を指でつまんで揉みます。
  5. グーにした手を脇の下に入れ、第二関節を使ってほぐします。
  6. 親指を脇の下に入れ、親指以外の4本の指で脇の裏側をほぐします。
  7. 左手の手のひらを上に向け、右手で左手の手首を下からつかみます。
  8. 右の手のひら全体で左手の手首から脇へ向かって老廃物を流します。
  9. 腕の付け根から脇へ向かって流します。
  10. 反対の手も同様に行います。

押したりつまんだりするときに、強くやりすぎるとあざや内出血の原因になりますので、気持ち良いと感じる適度な強さで行うようにしましょう。

先ほどみたように、普段の姿勢の悪さも二の腕のリンパの流れを悪くするため、老廃物が溜まって脂肪が付きやすくなります。マッサージだけでなく、普段から良い姿勢を取るよう意識して二の腕の筋肉をきちんと動かすようにし、リンパの流れを悪くしないよう心がけましょう。

 

2. お風呂でマッサージ

もう少し手軽にできるマッサージの方法として、バスタイムにバスタブの縁を使って行うマッサージがあります。

  1. バスタブの縁にひじをつき頭を手で支えます。
  2. ひじから脇をバスタブの縁に往復させて「ぷよぷよ」の部分をほぐします。
  3. 腕を湯船の方に倒し、二の腕の内側の部分の脇からひじをバスタブの縁に往復させてほぐします。

頭の重みを上手に利用するとやりやすいでしょう。

 

二の腕の引き締めトレーニングやマッサージで注意する4つのポイント

二の腕の引き締めトレーニングやマッサージを行う場合、注意しておくべきこともあります。

  1. フォーム
  2. 頻度
  3. オイルやソープの活用
  4. トレーニング期間

という4つのポイントに気をつけてトレーニングやマッサージを行いましょう。

1. 正しいフォームで行う

筋トレは、正しいフォームで行うことが重要です。正しいフォームで行わないと、期待した効果が得られなかったり、ケガをしてしまったりするおそれもあります。一定期間続けているのに筋トレの効果を実感できない、筋トレ中に痛みや違和感があるといった場合には、正しいフォームで行えていない可能性があります。再度フォームを確認してみましょう。

そうはいっても、正しいフォームでトレーニングできているかを自分で確認するのは難しい場合もあります。そんなときは、ジムなどに行って専門のトレーナーに指導してもらうのも一つの方法です。どうしてもうまくいかない!というときには、専門家を頼ることも考えてみましょう。

 

2. 筋トレは週3日程度で行う

もう一つ、筋トレを行う際の注意点は、トレーニングの頻度です。筋肉はトレーニングによって傷ついた後、約2~3日で修復され、より強い筋肉になります。このタイミングで次のトレーニングを行うと、より効果的に筋力をアップできるといわれています。したがって、スポーツ選手などでない限り、トレーニングは週3日程度行うのがよいでしょう。

ただし、オフィスなどのすき間時間にできる簡単なエクササイズは負荷が軽いため、気づいたとき、空き時間ができたときに積極的に行うようにしましょう。

 

3. マッサージの際はオイルやソープを使う

上述したリンパマッサージを行う際には、摩擦を起こしにくくし肌がダメージを受けないようにするため、オイルやボディクリームを使うようにしましょう。オイルやクリームを使うことによって、肌の保湿効果も期待できます。

また、マッサージは入浴後に行うと、老廃物が流れやすくなるのでおすすめです。入浴後のマッサージは、体が温まった状態で行うので、脂肪燃焼の効果も期待できるといわれています。

バスタイムでのマッサージの際も、そのまま行うと摩擦で腕が痛いので、ボディーソープなどで滑りをよくするようにしましょう。

 

4. 効果が出るまでには約1カ月

筋トレやマッサージは、始めてすぐに効果が出るものではありません。行うトレーニングの種類や、負荷のかけ方、頻度にもよりますが、効果が出るまでには、少なくとも1カ月程度の時間が必要とされています。すぐに効果が出ないとモチベーションが下がりがちになりますが、あきらめることなく気長に続けることが大切です。

少しでも早く結果を出したいという場合には、数種類のトレーニングを組み合わせる、筋トレとマッサージを併用する、トレーナーの指導を受けるなどの工夫をしてみましょう。

 

筋トレとマッサージですっきり二の腕に

二の腕に自信がない、たるんだ二の腕をどうにかしたいというときは、筋トレやマッサージを取り入れてみましょう。二の腕の筋力不足や、血行不良によるむくみなどが、二の腕の「ぷよぷよ」の原因と考えられているためです。さらに、姿勢の悪さ、特に猫背は二の腕の筋力低下を招くだけでなく、リンパの流れを悪くし、二の腕が脂肪を溜めこむ原因になりますので、普段から正しい姿勢を意識することも大切です。

筋トレは、一度に全種類を始めなくても、できるものだけでもチャレンジしてみましょう。マッサージもできる範囲で構わないので、とにかく始めてみることが大事です。きちんと筋トレやマッサージを続けた場合、おおよそ1カ月で、二の腕引き締めの効果が表れ始めると言われています。すぐに効果が表れなくても、あきらめずに気長に続け、すっきりした二の腕を手に入れましょう。