監修者 : NSCA認定トレーナー(NESTA-PFT) 蓮川幹也
女性らしいキュッと引き締まったボディを手に入れるには、「ボディメイク」に挑戦してみるのがおすすめです。ダイエットとは異なるボディメイクとは、一体どのようなものなのでしょうか。
この記事では、NSCA認定トレーナー(NESTA-PFT) 蓮川幹也監修の基、ボディメイクの概要やボディメイク中に取り入れたい食事メニュー、またパーツごとに異なる筋トレ方法などについて詳しく紹介していきます。
ボディメイクへの知識を深めて、理想の美ボディを目指してみてはいかがでしょうか。
ボディメイクとは?ダイエットの違いについて
「ボディメイク」と聞くと「ダイエット」を連想する人も多いですが、実はボディメイクとダイエットは、それぞれの「目的」が大きく異なります。
誰でも気軽にでき、昔から多くの女性が生活の中に取り入れてきたダイエットは、食事制限や運動によって体重を落とすことを目的としています。
一方ボディメイクは、「このパーツを引き締めたい」などの明確な目標を持ち、それに合わせたトレーニングを行って理想のボディラインを作ることを目的としています。
各々の違いについて、より具体的に見ていきましょう。
「痩せる」ことを目的とするのがダイエット
誰でも一度は取り組んだことがあるであろう「ダイエット」は、簡単に言えば「痩せる」ことを目的にした食事制限やトレーニングのことを指します。
運動せずに食事制限だけをしたり、食事は変えずに運動量を増やしたり、もしくは食事制限と運動に励んでみたりと、その方法は人によって様々です。
ダイエットに成功すればボディサイズは小さくなりますが、ボディバランスは変わりません。また、短期間に無理なダイエットを行うと、リバウンドして以前よりボディサイズが大きくなってしまいがちなのもダイエットならではの特徴です。
「理想の体づくり」が目的とするのがボディメイク
「ボディメイク」は痩せることだけを目的としているのではなく、「理想の体づくり」を目的とした筋トレやエクササイズのことを指します。
もちろんトレーニングに励むことで、ダイエット同様ボディサイズを小さくする効果も期待できます。しかしボディメイクの場合は体の気になるパーツを重点的に鍛えていくため、ボディラインやボディバランスに変化が現れるのがダイエットと大きく異なるポイントです。
「二の腕を細くしたい」「キュッと引き締まったお尻にしたい」など具体的な目的を立て、理想の美ボディに近づくためのトレーニングを集中的に行うのがボディメイクの特徴です。
NSCA認定トレーナー(NESTA-PFT) 蓮川幹也 コメント 最近では結構”ボディメイク”を希望されるクライアントの方が増えてきたように感じます。
数年前までは「まずは体重〇kg減!」といった目標を掲げて、目標に近づくにつれて「ボディメイク」よりの希望がでてきていた印象ですが、最近では初回のご来店の段階で「ボディメイク」の目標を掲げている方が多いです。内容はヒップアップ、脚周りのシェイプ、下腹部の引き締め、このあたりが多いです。
私の所属しているパーソナルトレーニングジムbasisでは、あらゆる可能性や選択肢をお伝えし、トレーナーの意見もお伝えはしますが、最終的にはお客様のご意向に沿った形で進めています。
体重を減らすことを第一目標にするも良し、筋肉をつけてきれいな体を作るも良し、といった感じです。
女性に嬉しいボディメイクのメリット
ボディメイクは女性の身体に様々なメリットをもたらしてくれます。例えば、基礎代謝が上がる、肌のコンディションが安定する、など、ボディメイクを行うことで体の内側から良い変化を実感できるようになります。
ボディメイクを行うことで、なぜそのような変化が現れるのでしょうか。女性に嬉しいボディメイクの様々なメリットについて、もう少し具体的に見ていきましょう。
基礎代謝が上がる
そもそも基礎代謝とは、人間が何もしなくても消費できるエネルギーのことを指します。
心臓が動く、呼吸をする、体温を維持する、これらは日常私たちが何も意識せずに行なっていることですが、実はエネルギーを消費しています。そのため、基礎代謝が上げれば必然的に1日の消費カロリーが多くなり、痩せやすい体を手に入れることができます。
特に体温を作り出す役割を担う筋肉は、基礎代謝の中で最も多くエネルギーを必要とするパーツ。そのため、ボディメイクで筋肉をつければ基礎代謝が上がり、何もしなくても体のエネルギーを消費しやすくなります。
肌荒れしにくくなる
ボディメイクで体の基礎代謝を上げることは、肌の新陳代謝を上げることにも繋がります。
肌荒れの要因でよくありがちなのが、ターンオーバーの乱れ。ターンオーバーとは、肌の細胞が生まれてから剥がれるまでの周期のことを指します。ターンオーバーの乱れは肌トラブルの原因となり得ますが、一方でターンオーバーを正常に保つことができれば肌荒れ知らずの健康的な肌をキープできます。
そして、ターンオーバーを正常に保つには肌の新陳代謝を上げるのが効果的とされています。そのため、ボディメイクで肌の新陳代謝が上がれば、肌荒れしにくい綺麗な肌を手に入れられるというわけです。
ボディメイクは食事が大切!ボディメイクに必要な栄養素について
ボディメイクを成功させる上で非常に重要なのが、日々の食事です。
ボディメイク中に特に積極的に摂りたい栄養は、「タンパク質」と「発酵食品」の2つ。タンパク質は髪の毛や皮膚など、人間の体の様々なパーツを作る役割がある栄養素です。また、発酵食品は体の代謝を良くするのに効果的な食材として知られています。
タンパク質は卵や鶏肉などに豊富に含まれていて、発酵食品は味噌汁や納豆などから摂取できます。どちらも身近な食材がたくさんあるので、ボディメイク中は積極的に取り入れて、トレーニング効果を実感しやすい体を目指しましょう。
食事を摂る理想的なタイミングについて
また、ボディメイク中は食事を摂るタイミングにも注意しましょう。
トレーニング後の30分間は、筋肉を最も成長させやすい時間帯といわれています。この時間帯に食事を摂ることで、トレーニングによる筋肉の発達を助長することができます。
とはいえ、ボディメイク後30分以内に毎日食事を摂る、というのは、なかなか難しいものです。食事を摂るのが難しい場合は、豊富なタンパク質を手軽に摂れるプロテインを飲むのがおすすめ。最近では飲みやすいタイプもたくさんあるので、家に1袋は常備しておくと良いでしょう。
ボディメイクに大切な一日の食事について
ボディメイクと食事は密接に関係していることをお伝えしてきましたが、具体的にはどんなことに重点を置いて日々の食事を摂るようにしたら良いのでしょうか?ポイントについて紹介していきます。
タンパク質は多めに摂る
上にも記載した通り、ボディメイク中は良質な筋肉を作るためにタンパク質を多めに摂ることを心がけましょう。とはいえ、1食だけタンパク質だらけの食事を摂り、他の2食では全くタンパク質を摂らない、というのは望ましくありません。
1度にどかっと食べるのではなく、3食の中で1日に必要な量を分散して、毎食バランス良く摂取することが大切です。
NSCA認定トレーナー(NESTA-PFT) 蓮川幹也 コメント 糖質制限で体重を減少を狙っている方、脂質制限で筋肉の減少を最小限に抑えながら行っている方がほとんどです。目標値や期限(いつまでに〇kg落とす)に沿った形でのベストをお伝えし、普段のライフスタイルに合うかどうかまで確認しご提案しております。
朝食を召し上がらない女性はいらっしゃいます。日の始まりにエネルギーを摂取できないと一日を通じての代謝も下がってしまいますし、活動的に過ごせなくなります。また筋肉にも栄養が枯渇している状態なので、朝食がとれないと分解が進んでしまいます。せっかく身体づくりを進めていきたいのであれば、朝食の摂取はマストです!プロテイン一杯からでも始めてみましょう。
ボディメイクに必要な食事量は?
ボディメイク中は、1日にどれくらいの食事量を摂ったらいいのか悩む女性も多いでしょう。1日の最適な食事量は人によって様々です。まずは自分が1日にどれくらいのカロリーを摂取すべきなのか計算してみましょう。
手軽にできる計算方法でおすすめなのは、「除脂肪体重×40」という計算式を使う方法です。除脂肪体重とは、体重から脂肪を除いた重さのことを指し、「体重(kg)−体脂肪量(kg)」で算出できます。
例えば「体重50kg・体脂肪率20%」の女性の場合、「40kg×40=1600kcal」となります。これを1日の上限カロリーとし、食事量を調整すると良いでしょう。
ボディメイクにおすすめの食事メニュー
次はボディメイク中におすすめの食事メニューを具体的に紹介していきます。ぜひ参考にして、日々の食事に取り入れてみてください。
納豆と梅のキムチ和え
【用意するもの】
納豆1パック、キュウリ1/3、キムチ大さじ1、カリカリ梅1/2+1/2(装飾用)
【作り方】
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- キュウリを縦4等分に切ってから薄くスライスする
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- キムチとカリカリ梅を細かく刻む
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- 全ての材料をボウルに入れて混ぜ合わせる
- 器に盛り、最後に装飾用のカリカリ梅を散らす
ボディメイクに必要な発酵食品である納豆とキムチを使ったお手軽レシピです。キュウリとカリカリ梅が入ることで食感が増し、栄養価も高くなります。とても簡単に作れるので、仕事で帰りが遅くなった日の夕食などにもおすすめです。
焼き鳥てりたま丼
【用意するもの】
焼き鳥(市販)1本、卵1個、豆腐1パック、マヨネーズ小さじ2、ご飯1膳、枝豆大さじ2、刻み海苔適量
【レシピ】
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- ご飯と枝豆を混ぜる
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- ボウルに豆腐を入れて潰す。その上に卵、マヨネーズを入れて混ぜる
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- 「2」をフライパンで炒め、スクランブルエッグ状にする
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- どんぶりに「1」と「3」、串から外した焼き鳥を順番に乗せる
- 刻み海苔かけて完成
鶏肉、卵、豆腐と、ボディメイク中に積極的に摂りたいタンパク質がふんだんに使われているボリューム満点メニューです。ボディメイク後のメインの1品としていかがでしょうか。
食事以外に有酸素運動と筋トレでよりボディメイクが効果的に
食事に気を配るのと並行して、有酸素運動と筋トレをうまく掛け合わせたメニューをこなししていくことが、ボディメイクを成功させる秘訣です。
有酸素運動は脂肪を燃焼させることで減量効果が期待できるトレーニングです。一方、筋トレは脂肪はさほど燃焼しないものの、筋肉量を増やして基礎代謝を上げる効果が期待できるトレーニングです。
各々が異なる性質を持っているため、2つをうまく掛け合わせることでバランス良く脂肪が燃焼し、痩せやすい引き締まったボディを作ることができます。
代表的なオススメの筋トレメニューについて
次は自宅でできる筋トレメニューをいくつか紹介していきます。
筋トレでキレイにボディメイクするポイントは、バランスよくあらゆる箇所を鍛えることです。同じ部位ばかり鍛えてしまうと、見た目的にも健康的にもよくありませんので、注意しましょう。
ぜひ日々のトレーニングの中に取り入れてみてください。
フロントブリッジ(プランク)
四つん這いの姿勢で肘を床につけ、頭のてっぺんからかかとまでが一直線になるようキープするフロントブリッジ。フロントブリッジを行うことで腹直筋や腹斜筋など、腹筋全体を鍛えることができます。
またインナーマッスルを鍛えられるので、基礎代謝を高めるのに効果的なトレーニングです。
プッシュアップ(腕立て伏せ)
胸の筋肉を鍛える代表的な筋トレメニューであるプッシュアップ。プッシュアップは腕筋や胸筋など、上半身全体を鍛えることができます。腕や胸は人に注目されやすいパーツでもあるため、引き締め効果を実感できるとボディメイクのモチベーションも保ちやすくなります。
スクワット
足を広げて立った姿勢から、椅子に座るようお尻の上げ下げを行うスクワット。スクワットは下半身全体の筋肉をまんべんなく鍛えることができ、背筋や腹筋にも刺激を与えられる筋トレです。また、基礎代謝アップ効果やシェイプアップ効果も期待できるのもポイント。
注意点としては、スクワットを行う際は膝がつま先よりも前に出ないよう意識しましょう。
ストレートアーム
ヨガのポーズとしてもお馴染みのストレートアームプランクは、うつ伏せの状態で肩の下に直接に腕を置いてつま先を地面につき、腕立ての姿勢になります。体を浮かせた状態をキープする筋トレメニューです。
腹直筋や全身の筋肉を効果的に鍛えることができ、腰への負担が少ないため、女性でも取り入れやすい筋トレとして知られています。
代表的なオススメの有酸素運動について
有酸素運動は体脂肪をエネルギーとして消費するトレーニングのため、筋トレと合わせて行うと高い減量効果が期待できます。
体のパーツを鍛える以外にも、「体重を落としてスッキリしたい」という人は、ぜひボディメイクのメニューに有酸素運動も取り入れてみてください。
有酸素運動にどれくらいの時間をかけるのがオススメ?
有酸素運動は脂肪燃焼に効果的なトレーニングです。運動を始めて20分ほど経つと、体脂肪の分解がさらに早まります。そのため、トレーニングの中に有酸素運動を取り入れる場合は、20分は時間をかけて行うようにしましょう。
また、少ない頻度で長時間行うよりも、こまめに同様のトレーニングを続けることで、減量効果を実感しやすくなります。
ただし、有酸素運動は長い時間をかけすぎると、筋肉の減少につながってしまい理想的なボディラインの形成がむずかしくなってしまうので注意が必要です。
(参考)http://rikkyo-wellness.com/Portals/0/PDF/2011,12_P10-P31.pdf
ボディメイクするならオススメの有酸素運動
一口に有酸素運動といっても様々な種類がありますが、ボディメイクをするなら「ウォーキング」「ジョギング」「水泳」のいずれかをトレーニングに取り入れるのがおすすめです。
ウォーキングは誰でも気軽に始められる他、「一駅分歩く」など、生活の中で気負わずに取り組みやすい運動です。ジョギングは脂肪燃焼以外にも心肺機能を高めることができ、ウォーキングよりも高いカロリーを消費できます。水泳は浮力の力で体に負担をかけずに行える有酸素運動なので、他の2つと比べて膝を壊すなどのリスクを負わずに済みます。
また、有酸素運動は終わった後スッキリした気分になれるので、リフレッシュ効果が期待できるのも嬉しいポイントです。
トレーニング後は高タンパクな食事を心がける
有酸素運動を終えた後は、高タンパクな食事を心がけることでトレーニング効果を実感しやすくなります。低負荷の運動とはいえ、有酸素運動を行うことで筋肉が疲弊します。傷んだ筋肉を回復させ増強させるためにも、有酸素運動のあとはタンパク質を積極的に摂取しましょう。
ボディメイクの効果を出しやすくするポイント
せっかくボディメイクを始めるのであれば、効果を高めるためのポイントを押さえてからトレーニングに励みたいものです。次はボディメイクの効果を出しやすくするための、3つのポイントを紹介していきます。
トレーニングは2~3日に一度程度行う
ボディメイクの効果を早く実感したいのであれば、トレーニングの頻度は2〜3日に1回程度を目安としてください。というのも、トレーニングを行うことで筋肉がダメージを受け、その筋肉を休養させ、回復させるための期間を設けることで、より効率的に筋肉をつけることができるからです。
決して毎日行う必要はないので、運動と休養のサイクルをうまく取るよう意識してください。
2か月以上は続ける
ボディメイクを行うからには、最低でも2ヶ月以上は続けるようにしましょう。人が運動を習慣化させるには、最低でも2ヶ月はかかると言われています。
そのため、最初の1ヶ月は少しずつ体を慣らしていくための準備期間、2ヶ月目から本格的にトレーニングを開始し、運動を習慣化させていきましょう。
美ボディを作るためには、長期的にトレーニングに取り組む姿勢が何よりも大切といえます。
日常生活での姿勢に気を付ける
ボディメイクを成功させるには、日常生活での姿勢に気を配ることも重要です。正しい姿勢を取ろうとすると、通常時より腹筋や背筋を使っている感覚があると思います。これは姿勢を正すことで、普段使っていない筋肉を刺激できている証拠。
正しい姿勢を心がけて筋肉を使えば、普段の消費エネルギーを高めることができます。
美しい姿勢はダイエットに効果的なだけでなく、ボディラインもきれいに見せることができます。ボディメイクを始めるからには、姿勢にも気をつけるようにしましょう。
まとめ
今回紹介したように、ダイエットとボディメイクは一見似たもの同士に見えますが、蓋を開ければ中身は異なります。ボディメイクで美しい体を作るには、過度な食事制限をするのではなく、バランスの取れた食事と日々のトレーニングが何よりも大切です。
ボディメイクは根気強く続けることで、必ず理想のボディを手に入れられる日がくるもの。すぐに結果が出なくても、諦めず前向きに頑張っていきましょう。
NSCA認定トレーナー(NESTA-PFT) 蓮川幹也 コメント 筋トレをしているだけでは筋肉はついてくれません。トレーニングで壊された筋繊維が回復して初めて筋肉がつくので、回復に一番重要なのはやはり栄養です。
トレーニングで身体づくりを進める時は、運動と同じかそれ以上ぐらいに食事が重要になってきます。食事と運動がマッチして初めて体の変化を実感できるでしょう。
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■監修者プロフィール ・監修者:Personal Gym Basis マネージャー蓮川幹也
・資格:NSCA認定トレーナー NESTA-PFT
スキーや水泳のインストラクターの経験を経て、大手パーソナルトレーニングジムで、パーソナルトレーナーとして数百人に上るお客様のトレーニングを担当。
年商1億円規模の店舗責任者として、雑誌モニターやTV取材等で芸能人のトレーニングも経験。
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