パーソナルトレーナーの三大資格の一つである「NSCA-CPT」を発行しているNSCAジャパンへ取材をしました!
パーソナルトレーニングジムを探している人の中には、「ジムがたくさんありすぎて、何を基準に選べばいいかわからない!」という人も多いのではないでしょうか?
その判断基準の一つがパーソナルトレーナーの資格です。
パーソナルトレーニングを指導している人の中には、資格を持っていない人もいます。
「資格を持っていると何が良いのか」「複数あるパーソナルトレーナー資格の違いは?」など、NSCAジャパンの柴田さんに詳しくインタビューしてきました!
ジム選びに迷っている方は是非参考にしてみてください!
「みんなのパーソナルトレーニング」では、NSCA認定トレーナー(NESTA-PFT、NSCA-CPT)や管理栄養士の監修の基、情報提供を行っております。
NSCAジャパン柴田さんのプロフィール
柴田 歩さん 特定非営利活動法人 NSCAジャパン
広報担当【特定非営利活動法人 NSCAジャパン】
公式ページ:https://www.nsca-japan.or.jp/
NSCAジャパンってどんな組織?
さっそくですが、NSCAジャパンとはどんな協会になりますか?
NSCAジャパンは、アメリカのコロラド州に本部を持ちます「National Strength and Conditioning Association」という協会の日本支部となります。
NSCAジャパンに関しましては、1991年に設立しまして、今年で30周年を迎えました。
2021年10月現在で、9000名を超える会員の方が所属している団体となっております。
日本におけるストレングス&コンディショニング(Strength and Conditioning)の普及をはじめ、トレーニングの指導者の資格認定や継続教育、またストレングス&コンディショニングに関する研究の促進といったことに力を入れています。
最終的に、一般の人々に対する健康の維持増進から、アスリートに対するケガ予防とパフォーマンスの向上などに貢献するために活動しております。
ストレングス&コンディショニングという言葉に聞き馴染みがないのですが、どういった内容になりますか?
少し難しい言い回しになってしまうかもしれませんが、
ストレングス(Strength)とは、筋力、パワー、筋持久力 のみならずスピード、バランス、コーディネーション等の筋機能が関わるすべての体力要素に不可欠な能力です。
コンディショニング(Conditioning)とは、スポーツパフォーマンスを最大限に高めるために、筋力やパワーを向上させつつ、柔軟性、全身持久力など競技パフォーマンスに関連するすべての要素をトレーニングし、身体的な準備を整えることです。
ストレングス(筋力)トレーニングは、本来コンディショニングの一部として捉えるべきものですが、NSCAが「ストレングス」と「コンディショニング」の両方を掲げているのは、NSCAがコンディショニングにおけるストレングストレーニングの役割を強調しているためになります。
NSCAジャパン公認資格の特徴は?
NSCAジャパンさんでは、パーソナルトレーナーの資格を発行されていると思いますが、
どういった資格になりますか?
・NSCA-CPT
・CSCS
というふたつの資格があります。
NSCA-CPTは、パーソナルトレーナーの資格です。
クライアントの健康と体力にお応えするために必要な知識と技術が問われるのが特徴です。
クライアントの対象は一般の方に加え、疾患を抱える方や、妊婦の方、ご高齢者の方といった幅広い層の方が、指導対象として含まれています。
CSCSは、主にアスリートを指導するトレーニングコーチの資格です。
スポーツパフォーマンスを向上させるために必要な知識・技術・エクササイズなどが問われるのが特徴です。
こちらは、アスリートを対象としたスポーツチームのトレーニングコーチなどに必要な資格となっています。
両資格ともにNSCAの本部が発行する資格のため、全世界共通の資格になります。
主な内容としては、解剖学 や、運動生理学、バイオメカニクスなどの知識に加えて、エクササイズのテクニックや、クライアントの方への実践面に関する問題も出てきますので、幅広い技術や知識が問われる試験になります。
全世界共通の資格になるのですね!
資格の取得方法
資格を取得するには、どういった過程が必要になりますか?
NSCA-CPTは、満18歳以上で、高等学校を卒業または、高等学校卒業程度の認定試験に合格されている方であれば、受験可能です。
CSCSに関しては、学位または高度専門士を所持していることが必要となりますので、大学や、高度専門士を取得できる4年制の専門学校を卒業している方や卒業見込みの方が受験対象となります。
人間の身体に関する学問について幅広い知識のほかに、エクササイズテクニックを身に着ける必要があります。
資格の認定者数は、
NSCA-CPTの認定者数が、2021年の9月末時点で、世界で約1万5,000名です。日本は約4,600名の認定者が存在します。
CSCSに関しては、全世界で約4万人、日本が約2,000人になります。
日本と世界で取得者数が逆転するのが興味深いです。
ここには何か理由がありますか?
アメリカ本部のNSCAが最初の資格として発行したのがCSCSになります。
こちらはアスリートのトレーニングコーチの資格です。
アメリカではプロスポーツや大学スポーツも盛んですので、多くのスポーツチームなどで、CSCSを持つ方が活躍されています。
最初はアメリカでアスリート向けに始まって、日本ではパーソナルトレーナー資格のNSCA-CPTが広まったんですね!
NSCA認定トレーナーが持っている知識
認定資格の試験は、どういった知識が必要になりますか?
NSCA-CPTの認定試験は様々なニーズを持つクライアントの方に対応するために必要な知識や技術が問われます。
例えば疾患を抱える方・妊婦の方・高齢者も含まれるので、そういった方のニーズに合わせるために、トレーニングプログラムの知識やエクササイズのテクニックのほかに、トレーニング中に留意するべきことなども学習することができます。
大事なことは『安全』に指導するために必要な方法を学ぶことです。
トレーニングにおいて『安全』は重要なテーマになりますね。
資格認定後のトレーナーへの継続的な教育や情報提供などはありますか?
NSCA資格を持っている方に限りませんが、NSCAジャパンの会員は、NSCAジャパンが発信する様々な情報を受け取ることができます。
その中には海外、特にアメリカで発信された最新のストレングス&コンディショニング(Strength and Conditioning)に関する情報の翻訳記事も含まれます。
国内外でトレーニングの現場で活躍するトレーニングコーチや、トレーニングに関する研究をしている研究者の方々の発信する情報も手にすることができます。
パーソナルトレーニング選びの注意点
海外の最新情報がダイレクトに入ってくる環境なんですね!
これからパーソナルトレーニングを受けようと考えている人が、ジムを選ぶ上で大切にした方が良いことはありますか?
ここに関しましてはNSCAの資格に限らずといったところでお話しさせていただければと思いますが、資格を保有するということは、その資格を得るための知識や技術を保有しています。
また、長い間資格を維持しているトレーナーの方には多くの経験や知識がアップデートされている方だと思いますので、安心してトレーニングを受ける基準の一つになるのではないかなと思います。
NSCAジャパンのその他の活動内容
資格の認定以外には、何か活動をされていますか?
NSCAジャパンでは、会員の方及び一般の人々に対して、ストレングス&コンディショニング(Strength and Conditioning)に関する教育普及事業を行っています。
他には様々な自治体や企業と連携して、一般の方の健康増進や青少年代の運動能力の向上などに取り組んだり、トレーニングを受ける方の健康増進が気軽にできるような情報を発信していたりします。
会員の方に対しては、資格認定以外の活動としては次のような活動をしています。
・最新のエビデンスに基づいた情報を発信する『NSCAジャパンジャーナル』機関誌の発行
・現場の知見やテクニックなどを学ぶ機会を提供する教育セミナーやイベントの開催
・エクササイズの実践や、NSCAの資格認定者がパーソナルトレーニングの活動の場として利用できる、ヒューマンパフォーマンスセンターという施設の運営
以上の3点を行っております。
さいごに:パーソナルトレーニングをはじめようと思っている方にむけて
さいごに、パーソナルトレーニングにこれから通おうと思っている方に向けて、メッセージをお願いします!
NSCAジャパンとしては、ストレングス&コンディショニング(Strength and Conditioning)を普及し健康増進や身体の維持のために運動やトレーニングの効果をより多くの方に実感してもらいたいと考えております。
しかしながら「トレーニングのやり方がわからない」「このトレーニング方法はあっているか教えてほしい」「効果が出ない」といった声もよく耳にします。
そんな時にしっかりとしたトレーニングの知識を持ったパーソナルトレーナーとともにトレーニングをすることによって、効率的かつ安全に目的を達成できるのではないかと思っております!
ぜひ自分に合ったトレーナーを見つけてトレーニングを始めてみてください。
本日はありがとうございました!
パーソナルトレーナーの人気資格、NSCA-CPTについてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか??
パーソナルジムの入会を迷っている方、決めかねている方は是非、『NSCA-CPTの資格をもっているパーソナルトレーナー』を判断基準に検討してみてください!
パーソナルトレーニングジム選びに迷っている方は以下の記事も参考にしてください。