監修者:JATI認定トレーナー 首藤陸
パーソナルトレーニングを始めたけれども、続かなくて悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
実際、パーソナルトレーニングの継続率は低いというアンケート結果もあるほどです。確かにパーソナルトレーニングが続かないのには、時間がないなど人によってさまざまな理由があります。
ただし、なぜ続かないのかを理解し筋トレを習慣にするコツを知っていれば、トレーニングを長く続けることができます。トレーニングを始めても効果を感じる前にやめてしまうのはもったいないことです。
この記事では、JATI認定トレーナーの首藤さんとともにパーソナルトレーニングをやめる主な理由や原因、続けることで得られるメリット、習慣化するポイントを解説します。今まで続かなかった方でも、筋トレを継続しやすいパーソナルトレーニングも紹介しますのでぜひご利用ください。
「みんなのパーソナルトレーニング」では、NSCA認定トレーナー(NESTA-PFT、NSCA-CPT)や管理栄養士の監修の基、情報提供を行っております。
パーソナルトレーニングとは
パーソナルトレーニングは、専門知識や技術を持つトレーナーの指導のもとで行う1対1のトレーニングです。
ダイエットや筋トレ、ボディメイクなど、個人のニーズに応じた指導を受けることができます。
運動機能の改善やパフォーマンスの向上など、個々が目指すものや悩みへの対策になる運動を提案してくれるのがパーソナルトレーナーです。不特定多数の人が出入りしない個室でのトレーニングが多いので、パーソナルトレーニングは自分の運動に集中できるメリットがあります。
パーソナルトレーニングの継続率って?
パーソナルトレーニングの継続率は18.8%というアンケート結果もあるほど、多くの人にとってトレーニングを続けるのは難しいことのようです。「パーソナルジムに関するアンケート」(※)によると、10~60代の615人のなかでパーソナルトレーニングを行っていた人は181人。その中でトレーニングを続けているのが34人で、トレーニングを始めた人の18.8%という少なさです。
そもそも、日本ではパーソナルトレーニングを行っている人は、アメリカなど他の国に比べて少ないという実態があります。ジムを利用する人は増えつつありますが、まだ諸外国よりも一般的ではありません。利用者が少なくパーソナルトレーニングの認知度が低い日本では、利用料金は高めに設定されていることも続かない理由のひとつと考えられます。
※出典:パーソナルジムに関するアンケート|エラベル|PR TIMES https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000108.000068228.html
パーソナルトレーニングが続かない理由は?
パーソナルトレーニングが続かない理由のなかでもっとも多いのは、トレーニングの時間が取れなくなった、というものです。多忙で予約制のパーソナルトレーニングに都合を合わせるのが難しくなった人も多いと考えられます。この場合は、営業時間が長く自分の都合に合う時間帯が選べるジムや、自宅に近いジムにすれば続けやすいでしょう。
ほかには、料金が高い、コロナ禍になったから、転居のため、意欲が低下した、という順に続かない理由が挙げられています。
さらに、妊娠・子育て中、目標を達成した、契約が完了した、という理由が続いています。なかには、もったいないから、効果がなかったから、トレーナーが合わなかったから、というものもありました。
パーソナルトレーニングが続かない人の「筋トレ中断」の原因
この段落ではパーソナルトレーニングが続かない人が筋トレをやめてしまった主な原因を紹介します。筋トレを続けるのが面倒になった、モチベーションが下がった、などの理由でやめるのには原因があることを知っておきましょう。
もともと筋トレ継続は大変
筋トレが続かない自分には誰しも自信を失くしてしまいがちですが、人間の行動を分析すれば筋トレ継続は難しいものであることがわかります。
行動分析学では、人は行動によってメリットがあるほうがその行動を起こしやすいとされています。筋トレをすると疲れるにもかかわらず、メリットである効果はすぐには見えません。筋肉はトレーニングを一定期間続けることで発達するので、メリットどころか疲労によるデメリットしか感じないのが筋トレです。
パーソナルトレーニングではデメリットのほうを多く感じやすいため、次に行動を起こしにくくなり継続が難しくなると考えられます。短期的に見れば疲れるだけのトレーニングを続けるには、長期的な視野を持つことが大切です。
目標設定がぼんやりしている
パーソナルトレーニングの目標設定がはっきりしていないことも、筋トレが続かない原因の一つです。目標がないと、時間が取れないことや疲れているなどを言い訳にしてすぐにやめてしまう可能性が大きくなります。トレーニングを始める前に目標を決めておけば、続けるのが難しい筋トレでもモチベーションを維持し継続できるでしょう。
たとえば、3カ月後に体脂肪率を希望の数値にする、など取り組む期限などを具体的に決めるのがベストです。パーソナルトレーニングの優先順位を高めることで、生活に上手く組み込めるようになります。長期の目標を決めたら、さらに細かい短期間の目標に落とし込むと無理なく続けられるでしょう。それには、初めに立てる目標設定の明確さが重要です。
目標達成までが無計画
せっかく目標を決めても、計画を立てなければどのように続ければよいのかが見えてきません。
目標達成までどのような筋トレメニューにするかなど、筋トレの内容まで具体的に決めておくのがおすすめです。長期の目標を決めたら日々のトレーニング目標も決めておくと、すぐに達成しやすいため自信につながるでしょう。
トレーニングの内容は、紙に書き出す、スマートフォンなどに入れるなどして簡単に確認できるようにすれば計画を進めやすくなります。また、トレーニングの期間や数値、筋トレメニュー以外にも、理想の体型についての目標を持つのもパーソナルトレーニングの効果的な計画の立て方です。写メを撮ってから始めると自分の小さな体型の変化にも気づきやすくなります。
限界まで頑張ろうとしてしまう
自分の限界に挑戦するなど頑張り過ぎてしまうことも、パーソナルトレーニングが続かない原因の一つです。
筋トレを続けることを目標にするなら、そこまで頑張らなくてもいいでしょう。確かに限界にチャレンジする楽しさはありますが、あくまでも短期間の目標の場合です。無理なトレーニングをしても、すぐに結果に結びつくわけではありません。疲労感が残ると筋トレのデメリットを感じてやめてしまう可能性大です。
特にトレーニングを始めたばかりの人にとっては、長時間のハードなトレーニングなどはストレスを感じてやめてしまう原因にもなります。パーソナルトレーニングを続けて目標を達成するためには、無理のない筋トレメニューにするのがおすすめです。
筋トレの成果が見えてこない
筋トレの成果がすぐには見えてこないことも、パーソナルトレーニングの継続が難しい原因です。
筋肉の変化をはっきり感じるには、少なくとも2~3カ月かかることを理解しておけば筋トレを続けやすくなります。筋肉が変わる期間について知らない場合、トレーニングをすればすぐに結果に結びつくと期待しがちです。無理をしてトレーニングを頑張ったにもかかわらず効果が出ない、と感じればすぐにやめてしまうのが筋トレ初心者に多い原因となっています。
筋トレをしても筋肉など体型の変化をすぐには感じられません。しかし、たとえば1カ月程度続けた場合、それまでよりも疲労を感じにくくなりパフォーマンスが向上するなどの変化は表れるでしょう。そのため、筋トレは一定期間続けることが大切です。
筋トレを継続するメリットは?
筋トレを続けると、姿勢が良くなり見た目が美しくなることや、生活の質(QOL)の向上に結び付きやすいというメリットが得られます。また、何もしないと溜まりやすい日々のストレス解消にもなるので、ぜひ継続していきましょう。
姿勢が良くなり見た目がキレイになる
筋トレをするとそれまでよりも筋肉量が増えるため、姿勢が良くなり見た目がキレイになるのがメリットです。
それだけでなく、トレーニングによって身体が引き締まることでスタイルも良くなります。食事制限などのダイエットの場合、全身が痩せてしまうので理想のライン作りはできません。筋トレなら、目指す部位に効果的なメニュー内容にして理想の体型に近づけることも可能です。好みのファッションを着こなすことを目標にすれば続けられるでしょう。
QOLの向上に直結
筋トレを続けると、健康面への好影響からQOLの向上につながるのが大きなメリットです。
QOLはクオリティ・オブ・ライフのことで、生活の質などと訳されています。
筋トレを続けると体力がつき、生活に必要なさまざまな動作がスムーズになります。
たとえば、下半身の筋肉が弱くなると転びやすくなるなどのリスクが高まります。筋トレで下半身の筋肉が鍛えられれば転びにくくなるため、ケガの予防にもなるでしょう。年齢を重ねても自分らしい生活の質を維持できるのが筋トレです。
ストレス解消にもなる
筋トレをすると、ストレスを軽減すると言われているセロトニンの分泌が促進されます。
セロトニンは意欲を高め不安も軽減する効果も期待できると考えられているホルモンです。
また、体力に合わせて無理のない筋トレを続けると、心地よい疲労感が得られます。それまでよりも寝つきが良くなる、眠りが深くなり睡眠の質が向上するなどのメリットも得られるでしょう。仕事や家事などのパフォーマンス向上のためにも、筋トレを続けてストレス解消することをおすすめします。
★JATI-ATI認定トレーナー 首藤陸 コメント
パーソナルトレーニングであれば、正しいダイエットを初期段階で学ぶことができ、ダイエットなどの目標を達成して、パーソナルトレーニングを終了した後に、通常のフィットネスジムで正しい運動を継続できる習慣をつけることが可能です。
ダイエットやトレーニング初心者の場合、正しい運動やダイエット方法がわからず、いつまでも成果が出ない方が多くいます。
結果、ダイエットが継続できず、辞めてしまうのです。
なので、マンツーマンで自分に合ったトレーニング指導を受けることのできるパーソナルトレーニングがダイエット初心者におすすめです。
パーソナルトレーニングが続かなかった人が筋トレを習慣化するために
パーソナルトレーニングが続かなかった人が筋トレを習慣化するには、目標と期間を明確にすることが大切です。
また、モチベーションアップには、少しの変化に気付く、過度なトレーニングや無理をしないこともポイントです。
目標と期間を明確にする
パーソナルトレーニングを続けるためには、目標と期間を明確に設定するのがポイントです。目標と期間には具体性をもたせることが大切で、それによってトレーニングが続かなかった人も習慣化するきっかけになります。
たとえば、単に身体を引き締めるなどの目標ではなく、半年で3kg減量するなど具体的な数値を入れると目指すものが明確になるでしょう。長期的な期限を設けることで、1カ月、1週間、1日単位の目標にも細分化できます。このときに注意したいのは、最初から「1カ月で10kg減量する」などの無理な目標設定をしないことです。現在のトレーニング歴や体調に合わせて、トレーナーからのアドバイスをもらいながら決めていくことをおすすめします。
少しの変化に着目する
筋トレには短期的な変化が得られにくいという特徴はありますが、かといってまったく変化がないわけでもありません。
モチベーションを維持してパーソナルトレーニングを継続するには、自分の小さな変化に気付くことも必要です。体重などの数値に一喜一憂するよりも、毎日鏡で体型をチェックして少しの変化でも見逃さないようにしましょう。
たとえば、気を付けていれば鏡でみたときやズボンをはくときなどに、筋トレを始めてからお腹周りが少し引き締まってきたことがわかります。たとえ小さな変化でも、もっと続ければ理想の体型になれるとモチベーションアップにつながるのがポイントです。また、筋トレを始めてから疲れにくくなった、体力がついた、といった変化にも着目しましょう。
過度なトレーニングはやめる
パーソナルトレーニングが続かなかった人は、過度なトレーニングをしていたケースも多くあります。
頑張り過ぎて初めから高負荷の筋トレをすると、疲労感から挫折してしまいがちです。筋トレを継続するには、過度なトレーニングをやめて、初めは楽にできるメニューから始めるようにしましょう。
体力に応じた適切な負荷や回数のトレーニングなら、疲れ過ぎることもありません。疲れるというデメリットが亡くなれば続けることも可能になり、少しずつ難易度を上げていくことができます。筋トレが初めての人がパーソナルトレーニングを長く続けるためには、適切な負荷や回数の筋トレメニューにするのは大切なポイントです。専門知識のあるトレーナーからのアドバイスがあれば、適切なトレーニングができるようになるでしょう。
無理しないで続ける
トレーニングが初めての人は、毎日筋トレをするような無理をすると長くは続けられなくなるので注意が必要です。筋肉痛があるのに無理にトレーニングをすると、傷んだ筋肉はうまく修復できません。傷みがあると適切な負荷でのトレーニングができないため、効果があまり上がらない可能性もあります。
無理のないトレーニングをするには、1週間に3回程度が良いと言われています。1日に行う筋トレの時間も、30分程度など長すぎないようにしましょう。パーソナルトレーニングなら、専門のトレーナーが個々の体力や身体の状態に合わせて負荷や回数の提案をしてくれます。無理なくトレーニングを続けるには、専門家からの適切なアドバイスを得ることが大切です。
パーソナルトレーニングが続かなかった人もみんなのパーソナルトレーニングならOK
筋トレは人間にとってそもそも続けにくいものですが、トレーニングを継続するメリットはたくさんあります。筋トレが初めての人は、適切な目標を決めてから無理のないトレーニングメニューを習慣化することが大切です。
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