フィットネスインストラクターの代表的な資格を発行している、公益社団法人日本フィットネス協会(JAFA)へ取材をしました!
フィットネスジムや、パーソナルトレーニングジムを探している人の中には、「ジムがたくさんありすぎて、何を基準に選べばいいかわからない!」という人も多いのではないでしょうか?
その判断基準の一つが資格です。
「フィットネスインストラクターの資格とは何なのか」「資格を持っていると何が良いのか」など、JAFA代表理事代行の永岡さんに詳しくインタビューしてきました!
ジム選びに迷っている方だけでなく、フィットネストレーナーを目指している方も是非参考にしてみてください!
フィットネスジムのトレーナーにとどまらず、介護施設や病院等に勤務の方々にも人気が高まりつつある資格の特徴をご紹介します!
「みんなのパーソナルトレーニング」では、NSCA認定トレーナー(NESTA-PFT、NSCA-CPT)や管理栄養士の監修の基、情報提供を行っております。
JAFA代表理事代行 永岡さんのプロフィール
永岡 裕昭
【協会役職】
公益社団法人日本フィットネス協会代表理事代行(業務執行理事)
【略歴】
- 2006年に総務省を退職後、公益財団法人健康・体力づくり事業財団において、6年間、「健康運動指導士」、「健康運動実践指導者」の養成を行う。
- 2012年から内閣府公益認定等委員会事務局において、2年間、公益法人の認定業務及び立入検査等を行う。
- 2014年から公益社団法人日本フィットネス協会において、6種目の「グループエクササイズ・フィットネス・インストラクター」資格(6種目を総称して「GFI資格」という。)の養成等に携わり、現在にいたる。
【公益社団法人日本フィットネス協会】
公式ホームページ : http://www.jafanet.jp/
JAFAってどんな組織?
運営部
さっそくですが、公益社団法人日本フィットネス協会(JAFA)とは、どんな協会ですか?
永岡さん
私どもは、内閣府から認定を受けた公益法人です。
「公益社団法人日本フィットネス協会」と称し、英文名を Japan Fitness Association、略称「JAFA」といいます。
JAFAは、エアロビックダンスをはじめストレッチングやレジスタンスなどのフィットネスについての正しい知識の普及や指導者の資質の向上等を図ることにより、フィットネスの普及と関係業界の健全な発展を推進し、健康寿命の延伸など国民の健康増進に資することを目的に活動しています。
我が国のフィットネス代表団体として、国民の健康に寄与するフィットネス指導者の資質の向上をサポートし、その活動環境を創出していく、学術と現場情報に支えられた「日本を健康にするフィットネス指導者の団体」です。
JAFAの活動には、会員の皆様の支援と協力が欠かせません。今年はちょうど”会員募集年”に当たりますので、10を超える会員特典を用意して入会を募集しております。
ぜひこの機会にJAFAホームページから「入会のご案内」と検索してみてください。
専門指導者の方はもちろん、一般の愛好者やJAFA活動にご賛同いただける方ならどなたでも入会できますよ。
運営部
フィットネスに携わることを全面的に推進されている団体なんですね!
フィットネスとはそもそもどういったものになりますか?
永岡さん
フィットネスとは健康や体力の維持向上を目的として行う運動のことをいいます。
わかりやすくスポーツとの違いでお伝えさせていただくと、
- スポーツ競技→勝ち負けがある。
- フィットネス→楽しく、健康にするもの。
というイメージをもってもらえればと思います。
アメリカは20%の人がフィットネスジム(スポーツジム)を利用しています。
一方、日本は4%の方しか利用をしていません。
楽しく健康になるフィットネスをより広めていくとともに、いかに残りの96%の方にアプローチをして健康推進をできるかに取り組んでおります。
JAFA資格の特徴
運営部
フィットネスインストラクターの資格を発行しているとお聞きしたのですが、認定されている資格はどのような資格になりますか?
永岡さん
JAFAが養成しているフィットネス指導者とは、グループに対して質の高い指導を行うことができる、最大6種目のフィットネスインストラクター資格の取得者です。(6種目を総称して、GFI資格「グループエクササイズ・フィットネス・インストラクター」といいます。)
GFI資格は以下の6種目の資格から成り立ちます。
- 音楽を使ったダンスエクササイズを指導したい方におすすめの、「エアロビックダンスエクササイズ・インストラクター」資格
- ヨガやピラティスなどに関心がある方におすすめの、「ストレッチングエクササイズ・インストラクター」資格
- 機能改善・コンディショニング、ロコモ予防などを指導したい方におすすめの、「レジスタンスエクササイズ・インストラクター」資格
- エクササイズとしてのウオーキングに関心がある方におすすめの、「ウオーキングエクササイズ・インストラクター」資格
- 水中ウオーキングやレジスタンス運動を指導したい方におすすめの、「アクアウオーキングエクササイズ・インストラクター」資格
- 水中での音楽を使ったダンスエクササイズを指導したい方におすすめの、「アクアダンスエクササイズ・インストラクター」資格
JAFAの資格は、この6種目の中から、自分に合ったものを、自由に選ぶことができます。
しかも、6種目すべてが、上級レベルと中級レベルの2段階になっています。※初級レベルは設けていません。
社会人の方には、最低でも3種目を持っていただくことをおすすめしています。
JAFAの資格は、社会的信用と実践的指導力を備えた資格です。
この資格を持っているということは、自ら手本を示せる実技能力と、グループに対する運動指導技術にたけた、確かな証(あかし)となります。
運営部
ぜひ取っておきたい資格ですね!他の資格との違いはありますか?
永岡さん
他の資格との大きな違いは、指導を行っている間中一貫して続けられる『参加者に「動きの指示」を与え、動きの習熟状態やフォームなどを「観察」し、必要に応じて「修正」を行い、その結果を「確認」し、さらに全体を”観察”し、適宜に「動機づけ」を与えながら進めるという「指導の循環」』は、他では学ぶことが出来ないところです。
この「指導の循環」は、グループ指導に限らず、パーソナルトレーナー、ヨガやピラティス、介護予防等、すべての運動指導に有効なノウハウとなっています。
運営部
非常に汎用性が高い資格なんですね!もし何かほかにGFI資格の強みがあれば教えてください。
永岡さん
JAFAの資格は、大きく、6つの強みを持っています。
- 「グループ指導の専門家」であるということ。自ら手本を示せる実技能力を持ち、一度に多くの人のお役に立てる、高い専門性を持っています。
- 現場で「即戦力」になっているということ。資格名をいうだけで、得意な種目が一目で分かることから、現場で使いやすいとして、大変、重宝していただいています。それは、また、質の高いレベルでの、スキルであるとか、高い指導能力を備えているからでもあります。
- 「応用する能力」が備わっているということ。コロナの影響で、少人数、あるいはパーソナルのニーズが高まっていますが、グループ指導ができるゆえに、パーソナルにもスムースに対応できています。パーソナルトレーナーとしても、しっかり活動しています。だからこそ、現場からの信頼性が高いのです。
- 「参加者の満足度」が違うということ。参加者の状況に応じた指導が、思いやりをもってできるのです。参加者に寄り添う、きめ細やかな支援ができるのです。
- 「キャリアアップの実現」につながっていること。JAFAではハイグレードな、ワンランク上の講習会等を、常に用意しています。
- 人との「つながり」を大事にしていること。みんなで、一緒に体を動かすことで人とつながる、「いい汗かいてつながりを!」なのです。そして、全国規模による、指導者同士のネットワークを大切にしています。そのことは同時に、対応力や人間力を高められる環境にある、ということでもあります。
運営部
JAFAの資格を持った認定トレーナーはどういったところで活躍されていますか?
永岡さん
JAFAフィットネスインストラクター資格の4割を超える方々は、総合型、小規模型などの業態を問わず、フィットネスクラブなどの健康・体力づくりのための運動施設で活動しています。
さらに2割を超える方々はフリーランスのフィットネス指導者として活動しています。
最近増えてきているのは、介護・福祉関係で活躍される方々です。同じように診療所・病院等に勤務の方々にも資格を取っていただいています。
また、体育系大学等の養成校で資格を取った学生さんの中には、コロナの影響もあるのか教育機関に進まれる方や、一般企業に進まれる方も、かなりの割合で出てきています。
運営部
多方面でご活躍されているんですね!
JAFAの資格を取得するには
運営部
資格を取得するにはどうすれば良いですか?
永岡さん
JAFAフィットネスインストラクター資格を取得する方法は、JAFAが全国的に開催している資格取得講習会を受講することから始まります。
JAFA公式ホームページに開催日時・場所が掲載されます。
実技と筆記試験に合格すれば、資格登録することで、資格の称号を取得したことになります。
テスト対策として、実技試験については資格取得講習会での実技学習を、筆記試験についてはeラーニングによる理論学習が用意されています。
なお、養成校の学生さんについては、学校で試験が受けられる仕組みとなっています。
↓資格取得の流れ
運営部
資格を保有させているトレーナー数はどの程度になりますか?
永岡さん
JAFAフィットネスインストラクター資格受講者数は、約3万名となります。
現在のJAFAフィットネスインストラクター資格登録者数は、約8,500名です。
↓受講・受験の流れ
運営部
認定資格の試験はどういった知識が必要になりますか?資格取得までの道のりなどを教えてください!
永岡さん
JAFAフィットネスインストラクター資格に求められる能力は、理論知識では、「フィットネス基礎理論」としてフィットネス概論、運動器の基礎解剖学、運動生理学、体力学・トレーニング科学、運動処方、運動と栄養・体重管理、心と運動、運動と安全管理、事故・傷害の予防などです。
そして「グループエクサイズ指導理論」や種目別の基本の動き、プログラミング、指導法などの「種目別の指導理論」が必要になります。
実技能力では、見本となる動作を示すことができる「実演能力」、動きの指示や注意ができる「指導能力」、条件に応じて、動きを修正・アレンジしたり、連続性のある動き(コリオグラフィー)を作成できるプログラミング能力(上級レベルのみ)が必要になります。
まずは中級レベルからスタートし、上級レベルを目指していくことをお勧めしています。
運営部
さまざまな能力が求められるのですね。
認定後のトレーナーはどのような情報をJAFAから受け取ることが可能ですか?
継続的な教育や情報提供などがあれば教えてください!
永岡さん
JAFAフィットネスインストラクター資格は、資格取得後の最初の2年の認定期間が終了
した後も、資格者の高い能力を保証し、高い水準を維持するために、2年ごとの更新を求めています。
更新期間中に、理論や実技のブラッシュアップを図るための一流講師陣によるエクセレンスセミナー、ハイクラスセミナー、プレミアムセミナーなどのワンランク上の登録更新講習会を開催するとともに、フィットネスに関する最新理論や最新情報を掲載した機関誌『HEALTH-NETWORK』により、フィットネス指導に関する多様な情報を発信しています。
さらに、ウェブサイト、フェイスブック、メール配信による情報提供もきめ細かに行っています。
JAFAの資格保有者からトレーニングを受けるメリット
運営部
最後に、JAFAの資格保有者に指導していただく魅力を教えてください!
永岡さん
JAFAフィットネスインストラクター資格の「6つの強み」のところでふれている点が、資格の特長であるとともに、大きなと強みとなっています。
とくに、指導のスキルと情熱である「指導力」と、参加者の欲するところを引き出し、それに応えられる力である「コミュニケーション力」の2つは、他の追随を許さないところです。
JAFAとしては、資格者には、「堅苦しい“指導”というものではなく、確かなエビデンスを自分なりにしっかり咀嚼し、対象者に寄り添いながらスマートに分かりやすく明るく伝え、そして楽しくなるような“指導”ではなく、きめ細やかな“支援”を行っていただきたい。」とお願いしているところです。
運営部
JAFAの資格保有者に指導をしてもらえれば、楽しく運動習慣をつけられそうですね!
本日はありがとうございました!
運営部
フィットネストレーナーの人気資格、JAFAについてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか??
フィットネスジムや、パーソナルジムの入会を迷っている方、決めかねている方は是非、『JAFAの資格をもっているトレーナー』を判断基準に検討してみてください!
パーソナルトレーニングジム選びに迷っている方は以下の記事も参考にしてください。