背中に贅肉がつきやすいことをご存知ですか。自分ではなかなか見えないパーツですが、気付かぬうちに背中に贅肉がついているかもしれません。
この記事では背中に贅肉がつきやすい理由や、贅肉を落とすためのポイントなどを解説します。
背中の贅肉を落として美しい後ろ姿を手に入れましょう。
自分でなかなか後ろ姿を見る機会がないぶん、ふとした時に背中を見ると贅肉にショックを受けてしまうことがあるかもしれません。
周りの人から常に見られていると思い始めて、身体のラインが出る服を避けるようになったという方もいるのではないでしょうか。
背中の贅肉は年齢より老けて見えがちなので、すぐにでもなんとかしたいものです。
そこで今回は背中の贅肉について徹底解説します。
背中の贅肉がつきやすい理由や、正しい姿勢のセルフチェック方法、背中の贅肉を落とすポイントを解説します。
後ろ姿美人になって、より魅力を磨いていきましょう。
★JATI-ATI認定トレーナー 首藤陸 コメント
自分の背中に贅肉がついているかどうかを確認する方法は、2つあります。
1.鏡で自分の背中を見る
2.友人や家族の方に背中の贅肉を見てもらう
他人に自分の体を見られたくない方は、1がおすすめです。しかし、鏡では贅肉をざっくりとしか見ることができないため、友人や家族の方に贅肉を見てもらうまたは写真を撮影してもらう事で明確に現状の体を知ることができます。
「みんなのパーソナルトレーニング」では、NSCA認定トレーナー(NESTA-PFT、NSCA-CPT)や管理栄養士の監修の基、情報提供を行っております。
背中に贅肉がつきやすい理由とは?
背中の贅肉は、見えないからこそ油断してしまいがちですが、実は背中って贅肉がつきやすい部分の一つなのです。
の記事では、どうして背中に贅肉がつきやすいのかを解説します。
1. 背中の筋力不足
背中の筋肉は意識していないと日常生活ではなかなか使っていません。
腕を動かすときに多少動くことはあるとしても、思っている以上に筋肉を使う機会は少ないです。筋肉を使っていないということは、筋肉は少しずつ衰えていきます。
また筋肉が衰えると、背中の柔軟性も落ちてしまいます。柔軟性が落ちると血流が悪くなってしまったり代謝が悪くなってしまったりするため、背中に老廃物が溜まりやすいです。
溜まってしまう老廃物のせいでも、背中に贅肉がついてしまいます。
2. たるみやすい
先ほど背中の筋力不足が背中に贅肉がついてしまう理由とお話ししました。背中の筋肉が衰えるということは、背中にある脂肪がたるみやすくなってしまいます。
そのため実際についている贅肉以上に贅肉がついているように見えてしまうのです。
★JATI-ATI認定トレーナー 首藤陸 コメント
僕の経験上、背中の贅肉に悩む方の特徴は、30~40代の女性で運動習慣がない方が多いです。
年齢を重ねるにつれ、運動習慣がなくなることで、消費カロリーが減ってしまいます。
結果、体脂肪率が高くなり、太ることで、背中の贅肉が増え、気になるよう方がほとんどです。
さらに、お子様ができ、食事管理が難しくなる事で、摂取カロリーが増えてしまうことも背中の贅肉が増えてしまう原因として考えられます。
3. 骨の歪み
現代人はスマホやパソコンを使う機会がかなり多く、無意識のうちに姿勢が悪くなってしまいます。
今この記事を読んでいるあなたも、前傾姿勢になってはいないでしょうか。
顔を突き出すような前傾姿勢や猫背になってしまうと、その状態で筋肉が硬くなってしまいます。そしてその結果骨が歪んでしまい、贅肉が溜まりやすくなってしまうのです。
背中の骨が歪めば骨盤も歪んでしまいます。背中だけでなくお腹周りに脂肪がつきやすくもなってしまいますので、姿勢にはかなり気をつけたいですところです。
4. 見えないから
お腹や二の腕、脚は自分で見えるので、「なんだか太ってきたなぁ」と意識しやすいのではないでしょうか。
しかし背中はなかなか自分で見る機会がありません。見える部分はちょっとでも太れば嫌でも意識してしまいますが、見えない背中に贅肉がついているかはなかなか意識できません。
見える部分であればすぐにトレーニングをしてなんとかしようという気持ちになりますが、背中はそうもいかないので、気づいた時にはかなり贅肉がついてしまった状態になっている人も多いです。
正しい姿勢のセルフチェック方法
姿勢の悪さは背中に贅肉がついてしまう原因の一つですが、自分自身が正しい姿勢ができているのかは意外とわかりません。贅肉があってもなくても、正しい姿勢は後ろ姿美人には欠かせません。
セルフチェックで正しい姿勢ができているか確認してみましょう。
立った状態でチェック
まず壁に背中を向けた状態で、身長を測るときのように立ちます。
顎を引いて後頭部を壁につけるようにし、自然な状態で立ちましょう。
このとき「頭・肩甲骨・お尻・ふくらはぎ・かかと」の全てが壁にくっついていれば、正しい姿勢が取れている証拠です。
一つでもくっつかない部分があるのであれば、姿勢が歪んでいます。力を入れてつく場合がありますが、それでは意味がありません。
背中の贅肉を解消するためにも、まずはこのセルフチェックで普段から正しい姿勢が取れているかチェックしてみてください。
座った状態でチェック
スマホを見たり、パソコンで仕事をしたりするときは座っている状態が多いでしょう。
座っている時に正しい姿勢ができているか、5つのポイントでチェックしてみてください。
1. 座り位置
椅子に座った状態を確認しましょう。深く腰掛けて骨盤がまっすぐ立っている状態になっていればOKです。
逆に浅く座って骨盤を突き出し、ふんぞりかえっているような姿勢になっていたらすぐに改善しましょう。
この姿勢をしてお尻が痛くなるのであれば、クッションを使うことをおすすめします。
2. 頭の位置
座った状態で頭だけ前に出ている場合は間違った姿勢をしています。特にデスクワークでパソコンを使っている人は、顔だけが前に出てしまいがちです。
この状態を続けるとストレートネックになってしまい、二重顎になりやすくなります。また首が圧迫されてしまうので、頭痛を引き起こす原因にもなります。
椅子に座った状態でも、頭は常に身体の真上にあるのが正しい状態です。
もしこの状態で仕事をするのが辛い場合は、パソコンの高さを変えてみましょう。デスクや椅子の高さを変えることでも、この状態でパソコンが使いやすくなります。
3. 膝の角度
椅子に座ったとき、膝の角度が90度で、両足裏が床にきちんとついている状態が正しい姿勢です。
膝を90度にしたときにかかとが浮いてしまったり、膝が外に開いてしまったりするのであれば、椅子の高さが合っていない証拠です。
デスクワークで長時間椅子に座ることが多い方は、必ず自分に合った高さの椅子を使いましょう。座った状態で脚を組む癖がある方は確実に骨が歪んでいますので、今すぐ改善してください。
4. 背中の状態
椅子には背もたれがありますから、長時間座っているとどうしても背もたれを使ってしまいがちです。
しかし背中が背もたれにすがってしまうと、だんだん骨盤が前に出てきて最初に紹介した間違った姿勢の座り位置になってしまいます。
椅子に座っているときは、背もたれを使わないように意識してください。もし椅子の形なので背もたれを使わないと座りにくいのであれば、骨盤クッションを使いましょう。
また腰から背中にクッションを入れるだけでも、正しい姿勢がキープしやすくなります。
5. 肩の状態
長時間パソコンをしている状態では、顔が前に出るだけでなく、肩がすくんでしまったり肩が前に丸まってしまったりすることがあります。この状態も骨が歪んでしまいますのでよくありません。
頭の位置を正しくしていれば肩も正しい位置にキープしやすいですが、長時間作業をしているときは、肩に力が入っていないか、丸まっていないか時々意識しましょう。
長時間同じ姿勢でいると肩周辺の筋肉が凝り固まってしまって、贅肉がつきやすくなりますから、時々ストレッチを入れながら肩周りをほぐしましょう。
背中の贅肉を落とす5つのポイント
ただ筋力不足だったり太ってしまったりすることだけでなく、背中の筋肉は生活習慣も大きく影響しています。
背中の贅肉を落とすためのポイントを紹介するので、日頃から意識しておきましょう。
1. 背中の柔軟性をアップさせる
背中は意識して動かさないと筋肉が凝り固まってしまい、柔軟性がかなり落ちてしまいます。柔軟性が落ちると血行が悪くなるので、老廃物が詰まって贅肉がついてしまいがちです。
背中の贅肉を落とすためには、ストレッチを取り入れて背中の柔軟性をアップさせましょう。
おすすめのストレッチは次の章で紹介します。
2. 背中に筋肉をつける
背中は日常生活で筋肉をあまり使っていない場所なので、何もしないでいると筋肉が不足してしまって、贅肉ばかりがついてしまいます。
どこから見られても隙のない背中を手に入れるためには、背中に筋肉をつけましょう。
背中の筋肉は大きな筋肉なので、しっかり鍛えれば全身の代謝がアップして痩せやすい身体になります。
トレーニングの仕方は次の章で紹介します。
3. 常に正しい姿勢を心がける
姿勢が悪いと骨が歪んでしまって贅肉がつきやすくなってしまいます。先ほど紹介した姿勢のセルフチェックをこまめにしながら、正しい姿勢を心がけて生活しましょう。
立った状態で行うセルフチェックで正しい姿勢が取れないのであれば、姿勢の改善が必要です。
正しい姿勢が取れないのは骨盤の歪みが大きく影響しています。おしり歩きを日常的に取り入れて、骨盤を正常に戻しましょう。
またストレッチをしっかりすることも、正しい姿勢へ改善するためには効果的です。
もしなかなか姿勢が改善しないのであれば、骨盤調整や骨格調整をしてもいいかもしれません。
4. ジャストサイズのブラジャーをつける
自分のサイズに合っていないブラジャーも背中の贅肉を悪化させる原因になります。贅肉を落とすためには、まず正しいサイズのブラジャーをつけるようにしましょう。
今のサイズより小さなサイズのブラジャーをつけていると、背中周りを圧迫してしまって血流を悪化させてしまいます。
キツく感じるブラジャーは胸のサイズが小さくなってしまう原因にもなりますし、背中の贅肉が食い込んでしまって残念な見た目になりがちです。
必ず自分のサイズに合ったものを選んでください。
5. バランスのいい食生活を心がける
背中は最初に紹介した通り、さまざまな原因で贅肉がつきやすいパーツです。贅肉がつきやすいパーツだからこそ、ちょっとでも脂肪がつくと、背中からついてしまうこともあります。
背中の贅肉を落とすためには、栄養バランスを考えた食事を意識しましょう。
痩せようとすると、偏った食生活をしてしまう人がいます。しかし偏った食生活は今ある筋肉を減らしてしまうので絶対にNGです。
背中の贅肉を落とすためにトレーニングも取り入れますから、筋肉の素となるタンパク質はしっかり摂りましょう。
また糖質制限ダイエットが流行っていますが、糖質がゼロの状態ではエネルギーを作り出すために筋肉が分解されてしまいます。
適度に糖質を摂るように心がけましょう。
背中の贅肉を落とすために取り入れたいストレッチ&トレーニング
先ほど背中の贅肉を落とすポイントとして、柔軟性をアップさせることと筋肉をつけることを紹介しました。
そこで今日から取り入れたいストレッチやトレーニングを紹介します。
後ろ姿美人を目指してストレッチとトレーニングを習慣化させましょう。
ストレッチ1. 肩甲骨ストレッチ
肩甲骨ストレッチは、猫背矯正にも効果が期待できるストレッチです。普段固まっている肩甲骨周りをしっかり動かしましょう。
デスクワーク中にも簡単にできるのでおすすめです。
- 立った状態でも座った状態でもいいので、背筋を伸ばして両手を背中側で組みます。このとき手のひらが上を向くようにしてください。
- 息を吐きながら肩をできる限り後ろに引きます。
- ゆっくり頭を後ろに倒し、限界まできたら3秒キープして元に戻ります。
- これを5回程度繰り返しましょう。
ストレッチ2. おじぎストレッチ
おじぎストレッチは、背中全体の柔軟性をアップさせるストレッチです。
背中がしっかり伸びているのを感じながら、気持ちいいと思う程度に伸ばしていきましょう。
- 床に正座します。
- 両手を前方につき、ゆっくりと前に伸ばしながら上半身を倒していきましょう。
- 限界まで伸ばしたら、30秒キープします。
- そのままの状態で、右手を左脇の下から通しましょう。左腕は背中の方に反らし、視線は左手の方に向けます。そのまま30秒キープしてください。
- ゆっくり元に戻り、反対も同じようにストレッチしましょう。
ストレッチ3. 猫のポーズ
ヨガの猫のポーズも背中のストレッチに効果的です。
しっかり息を吸ったり吐いたりしながら、ゆっくり動くことを意識してみてください。
- 四つん這いになります。このとき両手は肩の真下にして、お尻と膝が一直線になっていることを確認してください。視線は斜め前に向けます。
- 息を吸いながら肩甲骨を寄せ、お尻を天井にあげるように意識しましょう。腰が元の姿勢よりも低い位置にくるはずです。視線はまっすぐくるように顎を上げるとやりやすくなります。そのまま30秒キープします。
- 息を吐きながら今後は背中を限界まで丸めていきます。このときお腹から息を吐き出すのがポイントです。視線はおへその方に向けましょう。この状態で30秒キープします。
- これを5回繰り返してください。
トレーニング1. 猫のバランスポーズ
先ほどストレッチで紹介した猫のポーズを使ったトレーニングです。
このトレーニングは回数をこなすよりも、正しい姿勢でできているかどうかがポイントになります。
鏡を見ながら姿勢を意識して行ってみてください。
- 四つん這いになって先ほど紹介した猫のポーズの最初のポーズをとります。両手は肩の真下、お尻と膝は一直線にすることがポイントです。
- 姿勢をキープしながら、右腕が床と平行になるようにまっすぐ伸ばします。左膝を床から浮かし、こちらも床と平行になるように伸ばしてください。右手の指先から左足の爪先までが一直線になればOKです。
- 先ほどの状態からバランスをキープしながら、右肘と左膝がくっつくように曲げていきます。バランスを崩しやすいので気をつけてください。右肘と左膝がくっついたら、2の姿勢に戻ります。これを10回繰り返しましょう。
- 反対も同じように行い、左右3セットずつ行います。
トレーニング 2. プランク
体幹を鍛える効果のあるプランクは、背中の筋肉を鍛える効果もあります。全身の代謝がアップしたり他のトレーニングがしやすくなったりする効果もあります。
少しずつ秒数を伸ばせるように頑張ってみましょう。
- 床にうつ伏せになります。
- 肘を肩の下につき、つま先を立てましょう。
- そのまま全身を持ち上げて、肘とつま先で体をキープします。頭のてっぺんからかかとまでが一直線になるのがポイントです。視線は斜め前に向けましょう。
- 30秒以上キープします。2分以上できることを目標にしてみてください。
トレーニング 3. バックエクステンション
バックエクステンションはいわゆる「背筋」を鍛えられるトレーニングです。
背中の美しいラインを作るには必須のトレーニングなので、お家で試してみましょう。
背筋ばかりやっていると腰痛になりがちなので、腹筋とバランスよく行うことをおすすめします。
- うつ伏せで床に寝ます。両腕は前に突き出し、床から浮かせておきましょう。
- 肩甲骨を寄せながら、上体を上げていきます。このとき胸を突き出すようにし、両肘を脇腹に引き寄せるようにしてください。
- これを20回、3セット繰り返します。
背中の贅肉は意識が肝心!ストレッチ・トレーニングをして正しい姿勢で過ごそう
背中は見えない場所なので、贅肉を落とすためには普段から意識して生活することが大切です。
時々自分の後ろ姿を鏡などでチェックするようにしましょう。
今回紹介したストレッチやトレーニングを取り入れ、正しい姿勢で過ごせば、少しずつ背中の贅肉は解消されます。
自信が持てる後ろ姿を手に入れて、どんな服でも着こなせる素敵なボディを手に入れましょう。